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歌人が贈る、こころの処方箋🗻第九句

日常

[このたびは ぬさもとりあえず 手向山
もみぢの錦 神のまにまに]

訳:今度の旅では、お供えをする幣をも用意できておりません。
とりあえず、手向山の美しい紅葉を幣の代わりにするので、神様の御心におまかせします。

こちらの歌は、大物政治家にして学問の神様でもある、菅原道真が宇多上皇と奈良へ旅をした際に詠まれた歌です。
訳でも記した通り、お供えする幣を用意できませんでしたので、手向山のみごとな紅葉を供えますので神の御心のままになさってください、と詠んでいます。

神様に幣の代わりにお供えするほど、みごとで美しい紅葉だったのでしょう。
そろそろ紅葉(こうよう)が見頃な時期となってきましたね。
幣の代わり、とまではいかないまでも、美しい紅葉や楓などを愛でに出掛けてみるのも良いものかもしれませんね。
皆様も紅葉(こうよう)のように温かい彩りのある生活が送れますように。