サラリーマンやOLの精神科・心療内科
頭痛・不眠・気分が落ち込む…原因はうつ病
サラリーマンにとても多い症状として、うつ病が上げられます。
会社勤めをしているAさん(30代)は、それまで仕事を順調にこなしてきましたが、夜眠れなくなったり、気分が落ち込むことが増えてきました。
次第に頭痛も出てくるようになったため、内科を受診し鎮痛剤が処方されました。一時的に頭痛はおさまったのですが、しばらくすると鎮痛剤が効かなくなり、次第に我慢できないほどの頭痛に悩まされるようになりました。
脳外科も受診し、MRI等の検査をしましたが、異常はありません。「これでは仕事にならない、このままだと死んでしまうかもしれない」と思い詰めて精神科・心療内科を受診しました。
うつ病です。よくよく話を聞いてみると、Aさんの仕事はかなりの激務で、土日も仕事、家に帰っても仕事、と全く休みがなく、家の中を片付ける余裕もないため、ゴミだらけの中で生活している状態であることが分かりました。
治療法としては、まずは辛い症状を取るために薬物療法を開始したのですが、なぜそのような状況になったのか考え、生活、考え方を変えていかなければ、再発を防ぐことはできません。
Aさんには1ヶ月間休職し、仕事から離れた生活を行ってもらいました。すると少しずつ頭痛が改善されていきました。余裕ができたため家の中も片付けることができ、体と心を休ませることができる環境を作る事もできました。
職場復帰にあたり、Aさんとは仕事に対する捉え方を変えることを約束しました。「休みを取る、家はAさんが一番ホッとできる場所とする、仕事は家に持ち込まない、趣味などのストレスを発散する方法を見つける」ということです。
今は仕事の内容自体は変わっていませんが、頭痛や気分の落ち込みに悩まされることなく働けており、休みの日は以前からの趣味であった登山を楽しんでいます。
通勤途中でパニック障害に襲われ遅刻気味に
OLのBさん(20代)は、ある日の通勤途中に突然、動悸や恐怖感に襲われました。すぐに電車から降りたものの、どうしても再び電車に乗ることができません。
その日以来、特に人が多い電車には乗ることができず、空いている電車に乗るために何本も電車を見送るようになってしまいました。がんばって通勤はするものの、遅刻することが多くなってしまいました。
Bさんは「もしかしたら自分は心の病気なのではないか?」と気づき、クリニックにやって来ました。
でもBさんは前々から精神科の薬に抵抗感を持っていて、なるべくなら薬を使わずに治療したいという希望があったので、院長は「それでは薬を使わずに、通勤ラッシュの時間帯を避けて、早く職場に行ってみてはどうか」と提案しました。すると、無事に遅刻せずに通勤できるようになりました。
ただ、まだ電車に乗ると動悸がします。そこで、Bさんには不安が強い時だけ薬の服用を勧めました。その薬を服用することで、次第に人の多い電車にも乗れるようになり、日常生活をきちんと送れるようになりました。
症状が良くなったところで、徐々に薬を飲む回数は減り、今は薬をお守り代わりにもっているだけで、何の支障もなく生活できています。
忘れものが気になってしかたない強迫神経症
現代は男女ともに神経症の一種である強迫神経症の方も多くみられます。症状としては、いつも忘れ物をしていないか、コンセントがちゃんと抜けているか、鍵をかけ忘れていないか気になるといったものです。このような方は何度もハンドバックを開ける、通勤途中にカギが閉まっているかどうか確認しに家に帰ってしまう、などの確認行為を繰り返してしまいます。
症状としては、いつも忘れ物をしていないか、コンセントがちゃんと抜けているか、鍵をかけ忘れていないか気になるといったものです。このような方は何度もハンドバックを開ける、通勤途中にカギが閉まっているかどうか確認しに家に帰ってしまう、などの確認行為を繰り返してしまいます。
強迫神経症の治療法に共通しているのは、「病気である自分をあるがままに受け入れよう」「症状があっても大丈夫なんだ」という考え方をすることです。
神経症になりやすい人は真面目な人に多く、その性格は大きくは変わりません。では、どうすればいいのかというと、目標を変えて、「確認行為をしても会社に遅刻しない程度におさめるなど、日常生活に支障をきたさないで生活できる状態」を目指すことです。
症状があっても日常の生活に不自由がなければ問題ありません。その症状によって生活に支障が出ているのかどうかが、病気かどうかの違いになると考えるのです。
状態によっては、森田療法や認知行動療法もご紹介しています。
一人で仕事を頑張りすぎず、精神科・心療内科にお立ち寄りください
大宮周辺のサラリーマン、OLの方で精神科・心療内科を受診される方に多いのは、病名で言うと、うつ病・躁うつ病・神経症(心身症)・身体表現性障害・疼痛性障害・適応障害の方などです。
原因は仕事、家庭、恋愛と様々ですが、症状としては、不眠・気分の落ち込み・集中力が続かない・やる気がない・日常の楽しみがなくなる(趣味が持てなくなる)・死にたくなる・暴れたくなる・自分に自信が急激になくなる・体の症状(頭痛・吐き気・食欲低下・胃の痛み)が治らない、などが挙げられます。
一人で頑張りすぎず、「仕事が忙しいから受診なんて無理」と言わずに、一度立ち止まって今の自分の状態を改めて見直してみませんか?
少しでも気になる症状があればぜひご相談ください。